会長挨拶

第22回日本がん検診・診断学会総会の開催にあたって

会長 齋田 幸久

会長 齋田 幸久
聖路加国際病院 放射線科 特別顧問
(龍ヶ崎済生会病院 放射線科 部長)

このたび、第22回日本がん検診・診断学会総会をお世話させていただくこととなりました。2014(平成26)年7月26(土)、27日(日)の2日間、東京 築地の聖路加国際大学講堂を主会場に予定しております。

日本のがん検診は多くの偉大な諸先輩に導かれ支えられて今まで大きく発展してまいりましたが、近年、大きな課題に直面しています。がんをできるだけ早く診断し、できるだけ早く外科的切除することでよしとした時代が次第に過去のものになりつつあるようです。早期診断、早期治療の基本姿勢は変わりませんが、がん予知の立場をより意識し、リスクの高い集団を合理的に拾い上げ、この集団に対して確実な診断と治療を応用し、結果として集団全体の生存率の上昇に寄与する検診のやり方が求められています。社会的あるいは経済的な効率も十分考慮しなければなりません。今回は、ホットな話題として、新しいがんの診断法の紹介、遺伝子診断の応用、がんの過剰診断などをテーマとして取り上げています。放射線診断に携わる立場からは、集団としての医療放射線被ばくについても取り上げています。

今回、日本医大の清水先生に【チェルノブイリの甲状腺がん】の国際的な医療活動の取り組み、カブリ数物宇宙研究機構の村山先生には【宇宙の誕生と終焉】という途方もなく大きなテーマでの特別講演をお願いしております。がん検診が大きな岐路に立ちその方向性を変えようとしている今こそ、大きな視点で日本のがん検診の将来をPositiveに考えてみたいと思います。

楽しい会にしたいと思います。多数の先生方のご参加で盛り上げていただけることを期待しております。


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